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[オスたま] 第五回 オススメ文学「芥川龍之介のダース桃太郎」
2005年07月22日 (金) | 編集 |
みなさん! 時の文豪である芥川龍之介が書いた桃太郎って

知っていますか?

たぶん知らない人が多いと思います。

ぶっちゃけダークサイドに落ちた桃太郎の物語です。


今回のオススメたまちゃんは芥川龍之介がリメイクした桃太郎を紹介したいと思います。


050722akutagawa-1.jpg

芥川龍之介(1892~1927)
代表作品「羅生門」「蜘蛛の糸」





記事:ながまん
芥川龍之介が書いた「桃太郎」(以下・芥川桃太郎) 結論から先に言ってしまうと、
鬼以外 全員悪党です。


血も涙もねぇ悪党です。


桃太郎も お爺さんもお婆さんも犬も猿もキジも全員、かなりの悪です。

特に猿が凶悪だ!


現社会であれば、全員 刑務所直行です。

鬼だけが善人で鬼が島で のほほんと平和に暮らしています。そこへ桃太郎一味が島へ襲撃、鬼たちを皆殺しの上に金品を強奪し村へ持ち帰るという話です。


 本来の桃太郎は良い子で鬼で困っていた村人のために鬼が島へ鬼の征伐をしにいくのですが、芥川桃太郎はまったくの逆です。そのあたりを踏まえた上で登場人物を紹介していきましょう。



芥川桃太郎・・・・本編の主人公。お爺さん・お婆さんのように川に洗濯・山へ芝刈りなどの野良仕事をするのが嫌で、何か他にすることはないかと鬼の征伐を思いつく。

少し ニート気味な若者だったが

鬼が島へ鬼の征伐という破壊行為に生きがいを感じている。


親に愛されないまま育った子供で、性格がかなり荒れている。 

犬猿キジに報酬としてキビ団子の半分だけを手渡すなどと、かなり金銭的にセコイ奴というのが目立ち、いつも懐に“そろばん”を入れて持ち歩いている。

 アメリカの懲役398年の凶悪犯もびっくりするほどの残虐非道な性格で 鬼が島の鬼を老若男女とわず、皆殺ししていく。 

鬼が島の長老が桃太郎に「私たちは人間さまに なにも恨まれることはしていないのに、なぜこんな非道なことをするのか」と問うと「 それはもとより鬼が島を征伐したいと志した故、キビ団子をやっても召し抱えたのだ。――どうだ? これでもまだわからないといえば、貴様たちも皆殺してしまうぞ。」と言うほど悪人である。

 鬼を征伐する理由はまったく無いと言ってもいいだろう。たぶん・・暇だったから鬼が島へ来ちゃったみたいだね。。。アホかコイツ。

鬼が島で善人の鬼たちを征伐した後、鬼の子供を人質にとり、強奪した金品と共に村へ帰還し、のうのうと暮らす。



お爺さん・お婆さん・・・桃太郎の育ての親。 桃太郎が大きくなるにつれて、川で大きな桃を拾ったのが大きな間違いであったことに気づく。

 荒くれ者の桃太郎に手が負えず、途中で育児を放棄、桃太郎が鬼が島へ行くと言ったのも止めなかった。 

一刻も早く桃太郎をこの家から追い出したかった為、即急に陣羽織・袴・旗・刀・キビ団子を持たせて桃太郎を追いやる。

いまどき流行りの育児放棄の親。



・・・凶暴な眼つきの野良犬。飢えた眼光で桃太郎に近寄り、キビ団子をねだる。


頭が悪くて、いつもキジにバカにされている。。 桃太郎の忠臣であり、猿と仲が悪く桃太郎にキビ団子の事で不満を述べた猿を噛み殺そうとした。


鬼が島の戦闘では狂犬のように鬼の若者を噛み殺している。



・・・欲深いエロ猿。

 計算高く桃太郎から貰った半分のキビ団子では、鬼が島まで行くに値しないと不平不満を言う。

しかし鬼が島に宝物があると知ると、先頭をきって鬼が島へ向かった。 犬と仲が悪く、キビ団子の事で噛み殺されそうになったが、いち早く木の上に逃げたために命拾いをした。

 意気地がないので、いつも犬にバカにされている。


鬼が島の戦闘では、戦の混乱に乗じて鬼の娘を絞め殺す前に、必ず陵辱をほしいままにした。 どうしようもない悪党。 最後は人質の鬼の子供に寝首を掻かれ死亡。



キジ・・・冷徹なインテリ。 

桃太郎の家来の中で比較的にまともな部類に入る。なかなか頭の回転が速いインテリで、なんと地震学に精通している。 

自分が頭が良いだけに頭の悪い犬を常にバカにしていた。 

 鬼が島の戦闘では、自前の鋭いクチバシで鬼の子供を狙って突き殺している。 物語の最後には桃太郎が人質に捕った鬼の子供に頭から噛み殺された。 



鬼が島の鬼・・・いわゆるエデンの園に近い平和な楽園だった「鬼が島」に暮らす住人。


鬼が島は桃太郎が来るまで平和で、いつも歌や踊りに満ち 自然を愛していた鬼たちによって守られていた。 鬼は熱帯的風景の中に琴を弾いたり踊りを踊ったり、古代の詩人の詩を歌ったり、平和に暮らしていた。


そのまた鬼の妻や娘も機を織ったり、酒を作ったり、蘭の花束を拵えたり、我々人間の妻や娘と少しも変らずに暮らしていた。

殊にもう髪の白い、牙の抜けた鬼の母はいつも孫の守りをしながら、我々人間の恐ろしさを話して聞かせなどしていたものである。


「お前たちもイタズラをすると、人間の島へやってしまうよ。人間の島へやられた鬼はあの昔の酒顛童子のように、きっと殺されてしまうのだからね。え、人間というものかい? 人間というものは角の生えない、生白い顔や手足をした、何ともいわれず気味の悪いものだよ。おまけにまた人間の女と来た日には、その生白い顔や手足へ一面に鉛の粉をなすっているのだよ。それだけならばまだいいのだがね。男でも女でも同じように、はいうし、欲は深いし、ヤキモチは焼くし、うぬぼれは強いし、仲間同志殺し合うし、火はつけるし、泥棒はするし、手のつけようのないケダモノなのだよ……」

しかし桃太郎一味の襲撃によって、その平和が引き裂かれこの世の地獄と化す。


生き残ったのは数人だけであとは皆殺しされる。

桃太郎に人質に捕られた鬼の子供
は復讐のために猿・キジを殺し脱走する。


鬼が島へ無事帰還した復讐の鬼と化した鬼の子供は生き残りの鬼たちと爆弾作りに専念。


人間の村に向けて椰子の実に入れた爆弾を海に流す。どうやら復讐することが生き甲斐になってしまったようで、人間の村へ爆弾を流す事を日課としている。


毎日 復讐に燃えた顔をして嬉しそうに爆弾を流している。 

人間に復讐したあとは 鬼が島を独立国にして、素晴らしい国の建国を計画しているそうだ。




登場人物を紹介したら、だいたい芥川桃太郎のストーリーが分かっただろう。
この作品は当時(大正時代)の社会風刺をした作品らしい。

芥川龍之介は当時の中国や南方の島国と鬼が島を重ねたのかもしれない。
もちろん桃太郎は日本である。(たぶん)



そんな歴史と重ね、この小説が書かれた時代背景を知り、深く読みふけってみるのもいいかもしれない。
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記事:ながまん
コメント
この記事へのコメント
すげぇなやっぱり芥川龍之介は。
2005/07/23(Sat) 14:48 | URL  | hijikata #79D/WHSg[ 編集]
芥川すばらしい。こ〇亀にでてきそうなすばらしい発想だ。子供にまったく夢を与えないこの感じがいいね。
2005/07/26(Tue) 16:17 | URL  | TaC@経済学部1年 #79D/WHSg[ 編集]
童話をあれほどまでに歪んだ観点から見る事の出切る彼が私は大好きですね。
とくに彼は猿に特別な思い入れがあったような気がしてなりませぬ。
2006/04/05(Wed) 17:09 | URL  | 流離小説人 #79D/WHSg[ 編集]
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